インターネット上で知り合った方とビジネスを行う際の注意点
昨今、インターネットを通じて交友関係が広がることは、もはや当たり前のことですよね。
例えば、SNSで知り合った人と実際に合ってみたという話をよく聞くと思います。
それ自体を批判される方もいますが、私は悪いことだとは思っていません。
ただし、後々トラブルがある可能性があることは忘れないでいて欲しいと思います。
インターネットを通じて知り合った方とのトラブルでよく聞くものは、男女間のトラブルや金銭トラブルではないでしょうか?
「無理やりキスされた」「ホテルに連れ込まれかけた」「偽物のブランド品を売られた」「お金を振り込んだのに商品が届かない」などなど。
もちろん、このようなトラブルは、騙す側が悪いと思います。
しかし(SNS上でやり取りはしていたとしても)全く知らない方と会う以上多少なりともそのようなトラブルが起こるかもしれないとの予測ができたとも思います。
上記のように、日常生活の中でも、インターネットで知り合った方とのトラブルは耐えません。
責任と義務(対価と金銭)が発生するビジネスであれば、そのトラブルが起こる可能性は計り知れません。
そこで今回は、昨今増えてきている、インターネット上で知り合った方(法人を除く)とビジネスを行う際に注意したほうが良いと思う点をお話しさせていただきます。
1、相互の身分の確認
あなたがインターネット(SNS含む)で知り合ったその人、本当に信頼できる人なんでしょうか?
「フォロワーがたくさんいるから」「名刺をもらったから」「とても紳士的だから」「友達の友達だから」などなど、これらは信頼できる理由にはなりません。
(そもそもフォロワーはお金で買える時代です)
SNSのアカウントは削除してしまえば連絡が付きませんよ?メールアドレスや携帯電話の番号も変えられてしまったら連絡が付きませんよ?そのときはどうしますか?
ビジネスとは金銭が絡むお話です。本名や住所をお互いに明かさずに受注するのは大変危険です。
企業との取引の場合は、法人登記がされているため企業の身分は明らかですが、SNSを通して知り合うビジネスの相手方は個人事業主(もしくはベンチャー企業)の方がほとんどであるため、身分が不明確です。
疑っているようで失礼だから…と思わずに信頼関係を作るためにも身分の確認は怠らない様にしてください。
(携帯電話の番号が分かっていれば、弁護士等に依頼をすれば携帯会社から契約者の情報を得ることは出来るのですが、それは騙されてしまった後の最終手段です)
2、契約書の締結
ビジネスの関係として金銭が発生する以上、どんな親しい間柄の人とでも必ず契約書を締結しましょう。
その際には、有事(途中でその契約を遂行することが不可能になった場合)にはどう対処するのかもしっかりと明記しておくべきです。
この辺りをなあなあにしておくと、後々大きなトラブルに派生することが多いです。
(今後このような契約を何度もするのであれば、多少費用は掛かりますが、一度専門の弁護士などに契約書の作成やチェックを依頼するのがおススメです)
3、金銭のやり取りはしっかりと
友達だから多少の減額をするというのはあるかもしれませんが、まだ知り合ったばかりの関係です。
費用はしっかり受け取る、払うが当たり前です。
もし仮に費用を減額してもらった場合、多少サービスに不満があっても「費用を少し減額してもらったから、これくらい仕方ないか」と言い出しにくい環境となってしまうこともあります。
これは逆もしかりで、「着手金を期日までに払わないから、納品日が1日遅れてもいいだろう」などと甘えに繋がる可能性もあります。
金銭が発生した契約である以上、当然対等な立場でしっかりと遂行するべきです。
お互いに金銭のやり取りはしっかりと行い、契約通りのサービスの提供を、意見があれば遠慮なく発言を、行いましょう。それがお互いのためでもあります。
4、自己責任
私が一番主張したいのは、何事も自己責任ということです。
「ネットで知り合った人に騙された」
確かにその人は被害者かもしれません。しかし、それはあなたにも過失があったのではないでしょうか?
もし、相手の身分もしっかりと確認していたし、しっかりと契約書も締結しているのであれば、今までのやり取りなどを証拠に弁護士に依頼して訴訟を行うべきです。
しかし、相手の身分確認を怠っていたり、契約書の締結もしなかったりと、なあなあで行っていた場合、それはあなたの考えが甘かったのではないでしょうか。
ビジネスとはそんななあなあで成立するものですか?違いますよね?
自分にも過失がある場合、私は一概に相手だけを責められないのではないかと思います。
(騙す方がもちろん悪いのですが)
しかし、わざとではなく仕方なく契約不履行になってしまうこともありますよね。
体調を崩してしまったり、金銭的に苦しくて破産にいたってしまったり。
企業ではなく、個人事業主と契約をした以上、それもあなたの自己責任になると私は思います。
個人事業主との契約のメリットは、細かい希望が通ったり、独自のサービスが魅力的だったり、費用が安かったり、多岐にわたりますよね。
しかし、デメリットとして体調を崩して契約の履行が出来なくなっても代理で行ってくれる人はいないし、金銭的に不安定な状況に陥ってしまうこともあるのです。
それは、結局は契約をした自分が何を優先したかであり、自己責任ではないでしょうか。
(自分も納得して契約をしていたのに、急に自分の予想外のことが起きたからって相手を恨むのは違いますよね。)
5、まとめ
個人事業主は誰も守ってくれません。
個人事業主として働くとしても、個人事業主にビジネスを依頼するとしても、それなりの覚悟が必要です。
個人事業主と聞くと難しく聞こえるかもしれませんが、ライターだったり、フリーランスだったり、個人アドバイザーだったり、言い方は多種多様です。
つまりは法人に守られず、金銭とサービスの交換を行う契約があるかどうか。
インターネット上で知り合った方とビジネスを行う際には、上記の点を頭の片隅にでも置いていただけたら幸いです。
(もちろん考え方は様々だと思います。あくまで私の主観です。)